ドミナント戦略とは?
ドミナント戦略とは、チェーンストアが一定のエリアに集中して出店する作戦のことです。
ドミナントは、英語で、優勢である、支配的な、という意味で、その地域を集中的に埋め尽くすような出店スタイルを表すのに相応しい言葉といえます。
ドミナント戦略の代表例はセブンイレブンです。
セブンイレブンがあえて近隣に出店する理由には、顧客の囲い込みに加え、物流の効率化があります。
さらに、フランチャイズ店舗を管理・指導するために、本部から派遣されたエリアマネージャーがお店を回ることも多く、その点でも店舗近接は有利に作用します。
一般的なドミナント戦略のメリットとデメリットについて、説明します。
メリットとしては、
1.店舗数の圧倒的な優位性により、顧客の利便性を高められる
2.物流網の効率化や仕入れの有利性によりコスト競争力が高まる
3・店舗網の拡大により、競合他社の参入を困難にできる
4.顧客の選択肢を狭めることで、安定した売上と利益を確保できる
があげられます。
デメリットついては、
1.店舗数の拡大には多額の投資が必要で、リスクが高い
2.顧客ニーズの変化に柔軟に対応できないリスクがある
3.競合他社の新たな戦略に対して脆弱になる可能性がある
4.店舗の立地や商品ラインナップの最適化が難しくなる
5.加盟店の経営状況に左右されるリスクがある
が挙げられます。
コンビニ業界では、店舗数の拡大がドミナント戦略の中心となります。
これにより、顧客の利便性向上やコスト競争力の確保などの大きなメリットがありますが、一方で大規模な投資リスクや顧客ニーズの変化への対応の難しさなどのデメリットもあります。
ドミナント戦略をとっている他の業態・企業としてはスターバックスが有名です。
スターバックスはドミナント戦略として、店舗数の拡大、立地戦略、ブランド力の強化、製品ラインナップの拡充を組み合わせて展開しています。
これらの取り組みにより、同業他社との差別化と優位性を確保し続けているのが特徴です。
ドミナント戦略は有効な選択肢ですが、状況に応じて柔軟な対応も必要となります。
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